20131106
何にもできない日々は、のろのろと過ぎていった。
就職してから何度か転職し、少し間が空くことはあっても
働けるのに働かないなんて。
もっと大変な思いをしている人たちだって必死にがんばっているじゃないか。
家のすぐ近くの空き地になったところで
あんなに年のいった人でさえがんばって働いているというのに、
でもどんなにがんばって踏ん張ろうとしても、
そのことをいやというほど思い知り、
何にもできない日々は、のろのろと過ぎていった。
就職してから何度か転職し、少し間が空くことはあっても
ずっと仕事をし続けてきた私にとっては、
「物理的に体が動くのに仕事をしない」ということに、
本当に大きな罪悪感をともなった。
子どもじゃあるまいし。
子どもじゃあるまいし。
働けるのに働かないなんて。
もっと大変な思いをしている人たちだって必死にがんばっているじゃないか。
家のすぐ近くの空き地になったところで
年輩の女性が
土からガレキを仕分ける作業をしているのを見たときには、
思わず逃げ帰りたくなった。
あんなに年のいった人でさえがんばって働いているというのに、
のうのうと休んでいる自分はいったい何だ?
「震災のショックでこうなった」と思おうとしているだけ、
被災したことを怠けるための理由にしているだけの
卑怯な人間なのではないか・・・。
でもどんなにがんばって踏ん張ろうとしても、
強引にモチベーションを上げようとしても、体に力が入らなかった。
人生には、自分の力ではどうにもならないことがあるのだ。
そのことをいやというほど思い知り、
私は生まれて初めてがんばることをやめた。
いや、強制的にストップがかかったのだ。
もしあのまま生活を続けていたら、
後から生じるダメージは
さらに深く大きいものになっていただろう。
もうがんばれないし、がんばりたくない。
こんな風になって初めて、自分の本音がようやく見えた。
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by hadashinok
| 2014-10-09 13:29